和大産学連携通信 No58(2022年1月号)
公開日 2022年01月19日
目次
1.新年挨拶
2.NEWS
3.和大産連センター活動カレンダー
4.技術相談受付けています
5.編集後記
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1.新年挨拶
産学連携イノベーションセンター センター長 理事 惠下 隆 ?
明けましておめでとうございます。 すでに二年以上続く新型コロナウィルス感染症(新型コロナ)の影響で、我々の生活の多くが大きく変わりつつあります。”働き方”もその一つです。多くの企業では、在宅勤務を多く取り入れています。また、従来の”メンバーシップ型”の働き方から”ジョブ型”の働き方に変わるとも言われています。詳細な説明は省きますが、この変化により大学を卒業して企業へ就職してしまえば、ほぼ順調に人生を過ごしていける従来の”生き方”から、常に状況に即して学習をし、スキルアップをしていくことが求められる”生き方”になるようです。さらに、社会の変化の動きの一つとして、企業の目的が、投資家の利益を最大化する方向から、その企業に関連するすべての人たち(”ステークホルダー”)の最大限の利益を守る方向へと進化していることがあります。これは企業だけではなく、大学や行政も含めて、地球環境を保全し、”一人も取り残さない持続可能な社会”を実現させるための”資本主義の再構築”として注目を集めています。考えてみれば、今世紀に入りデジタル化やグローバル化により、”地球環境の破壊”や”経済格差の拡大”が強く認識されるなかで、これらの流れは必然と思われます。新型コロナの影響でこれらの変化が加速され、また顕在化しただけでしょう。日本の社会は、他の先進諸国に比べてデジタル化やグローバル化に伴う社会変革に対して、その対応が著しく遅れていたことを思い知らされました。さらに日本の労働生産性が低い点、女性やマイノリティーの社会進出の遅れなども指摘されています。日本はすでに先進国の地位を失っているといってもいいでしょう。
産学連携イノベーションセンターの産学連携のあり方もこのような社会情勢の変化をよく認識して、時代に即して、学部横断的な活動に変えていかなければなりません。本センターでは、昨年4月に新しい職員を3名迎え、産学連携活動やアントレプナーシップ活動を強化しました。化学分野で専門交流会を立ち上げ、アントレプレナーシップの新しい取り組みを開始しました。来年度から、”ニーズドリブン型の独創研究支援”や”アントレプレナーシップ教育”など新しい活動に着手します。ニーズドリブン型の独創研究支援は、地域産業等のニーズに関連した研究者を学部横断的に指名して支援する取り組みです。アントレプレナーシップ教育は、上述の変化を認識して「起業するかしないかに関わらず、主体的?自律的に業務遂行、企画立案ができる意欲と能力をもった人材を育てる」教育です。本年も皆様のご支援をお願いしますとともに、皆様のますますのご健勝をお祈りいたします。
就任挨拶
研究?社会連携課技術専門職員 野原 暢
2021年11月よりコーディネーター職を拝命しました、研究?社会連携課技術専門職員の野原暢(のはらとおる)と申します。
私は和歌山大学システム工学部に教室系技術職員として着任して以来、同学部で化学系および物理系の学生実験の指導に当たってきました。また、衛生管理者として、同学部内の安全衛生巡視や、毒物?劇物?危険物等の薬品の管理、安全衛生講習会などを通じて安全衛生の指導を行ってきました。2017年に研究?社会連携課に異動となり、研究機器の共同利用に関して、規程等の作成段階から関わり、現在まで共同利用の窓口を担当しています。また、学生時代に生物学を専攻した経験を生かして、遺伝子組換え実験に関する業務も担当しています。産官学連携に関しては、これから学んでいかなければならないことばかりではありますが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。
2.NEWS
a)【報告】第12回香村賞ビジネスプラン審査会が開催されました.
和歌山大学では、本学学生の勉学意識と社会的貢献意識の向上、及び、就職支援?創業支援を目的に全学生(院生を含む)を対象として、柑芦会(和歌山大学経済学部同窓会)の「香村常雄基金」を活用した「香村賞ビジネスプラン」コンテストを毎年開催しております。2021年12月17日(金)、第12回香村賞ビジネスプラン審査会が開催されました.ビジネスアイデア部門19件、起業実践部門1件の応募があり、書類審査を通過したビジネスアイデア部門10件、起業実践部門1件について、最終審査会(プレゼンテーション会)が開催されました。
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b)【システム工学部】教員が開発に協力した防災機器が販売されました
システム工学部社会情報学メジャー満田成紀教授とネットワーク情報学メジャー塚田晃司教授が開発に協力した防災機器が販売されました。WASL(ワスル)という名の避難誘導装置で、地震発生時に、人工衛星からの情報を受信して、サイレンや音声、ライトの点滅により、周囲の人に避難を呼びかけるというものです。大きな声や音で注意を促すことによる効果が期待される他、スマートフォンなどの情報端末が使えないような状況でも効力を発揮します。また、太陽光発電による駆動が可能です。
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c)【観光学部】芸術文化観光専門職大学?和歌山大学観光学部?せとうち観光専門職短期大学との連携?協力に関する包括協定締結
2021年12月20日(月)芸術文化観光専門職大学において、芸術文化観光専門職大学、せとうち観光専門職短期大学および和歌山大学観光学部が本協定の調印式を行いました。今回結んだ協定は、教育、研究等における人的交流、知的?物的資源の相互活用を図り、それぞれ一層の発展に資することを目的としています。今後は各大学の特長を活かし、3大学が協力してより多くの観光人材の育成に貢献したいと考えます。
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d)【経済学部】Sカレ(Student Innovation College)2021プラン優勝戦 プラン優勝 受賞?
和歌山大学 経済学部?柳 到亨教授ゼミナールの上内真尋さん、馬籠莉央さん、吉村圭祐さんが「Sカレ2021」でテーマ:社会課題を解決する印刷製品でプラン優勝戦 プラン優勝を受賞いたしました。Sカレ(Student Innovation College)は、実際に商品化を目指す大学ゼミ対抗のインターカレッジです。Sカレ2021は、25大学28ゼミ396名の3年生が、ゼミ対抗で、8テーマの商品企画を行いました。コミュニケーションを円滑にする筆談具(ノートラブル)の企画商品が発売され、2022「秋カン」で発売実績にもとづき総合優勝戦を行います。
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e)【観光学部】2/11(金?祝)開催!~大阪?関西万博連携シンポジウム「地産地消と高野山麓精進野菜~高野山の食文化に学ぶSDGs~」
2022年2月11日(金?祝)、橋本市民会館大ホールにおいて、高野山とその周辺地域からなる地産地消の仕組みからSDGsを目指した今後の地域づくりや高野山麓精進野菜などについて検証を行うシンポジウム「地産地消と高野山麓精進野菜~高野山の食文化に学ぶSDGs~が開催されます。本シンポジウムの基調講演講師、ならびにパネルディスカッションのコーディネーターとして、本学部教授?食農総合研究教育センター長の藤田武弘教員が登壇します。多くの皆様のご来場をお待ちしています。
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f)【観光学部】教員?学生の活動紹介!~岩出市の新しいお土産物「ねごろ天井花絵クッキー」の企画?制作(北村ゼミ)?
根來塗でも知られる根來寺がある和歌山県岩出市との共同研究により、ブランドマニュアルの策定(2019年度)や観光サインの設置(2020-21年度)をおこなってきましたが、その成果の一つとして新しいお土産物が誕生しました。北村ゼミによる岩出市でのフィールドワーク等の調査に基づいて、学生からお土産物の企画が提案され、その中から「ねごろ天井花絵クッキー」(観光学部4年山中亜純さんの企画?デザイン)が制作、そして販売に至っています。東京の交通会館で開催された「岩出市物産展」(2021年11月13,14日)に出品され好評を博し、現在、道の駅「ねごろ歴史の丘」などで販売されています。
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2.和大産連センター活動カレンダー
産学連携イノベーションセンターの最近の活動と活動予定を掲載しています。
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3.技術相談受付けています。
技術相談をお寄せください。和歌山大学 産学連携イノベーションセンターでは積極的に企業の皆様からの技術相談に対応いたします。「お問い合わせ」申込フォームよりご連絡下さい。
和歌山大学で対応が難しい場合はMOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)の産学連携機関に登録している35の大学?高専と連携して、対応可能な研究者をご紹介します。近隣の府県の研究機関(公設試)でも技術相談を受け付けています。研究的開発的要素のあるものは大学に向いていますが、単なる測定などは、むしろ公設試が適しています。その様な事案については公設試を紹介して問題解決に当たります。
4.編集後記
明けましておめでとうございます。昨年4月に就任して初めての冬を迎えています。私たちが執務するURA室は、天井が高く北向きの広い部屋で暖房の効率が良くありません。新型コロナウィルス感染症も、落ち着いたのかと思えば、変異株の出現でまた感染拡大が起きています。寒さで風邪をひきそうになりながらも、コロナ感染防止のため換気に気を付け厚着して執務しております。今年もしばらく、不自由な生活を強いられそうですが、感染防止対策を続けることが、明るい未来につながると信じていますので、今年もよろしくお願いいたします。(小畑)
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連絡先 国立大学法人 和歌山大学 産学連携イノベーションセンター URA室
liaison@ml.wakayama-u.ac.jp? TEL 073-457-7564
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編集 国立大学法人 和歌山大学 産学連携イノベーションセンター
コーディネーターグループ 小畑、米田 URA 山本
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