和大産学連携通信 No.61(2022年4月号)
公開日 2022年04月22日
目次
1.NEWS
2.研究紹介
3.和大産連センター活動カレンダー
4.技術相談受付けています
5.編集後記
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1.NEWS
a) 令和4年度のスタートに当たって 産学連携イノベーションセンター長/理事 惠下 隆
今年度から、令和10年3月までの6年間におよぶ第4期中期が始まりました。本学産学連携イノベーションセンターでは、主に以下の3つを計画?目標として、活動を行っていきます。
1. 地域のニーズに則した、ニーズドリブン型の学部横断的な研究を支援していく。
2. 専門分野に特化した産官学連携交流会を立ち上げ、和歌山圏域の産業の発展に貢献する。
3. 地元経済団体?組織などと連携して、全学的なアントレプレナーシップ教育を実施する。
また、以前からの懸案であった、科学研究費等による競争的研究資金獲得の促進、共同研究などを通しての外部資金の導入に力をいれていきます。さらに、令和5年度にアントレプレナーシップデザインセンター(EDC)の設立を目指し、今年度からEDC準備室を設けました。その室長には、田代特任准教授にご就任いただきました。今後、地域社会アントレプレナーの方々などの協力を得て、アントレプレナーシップ教育を全学に展開していく予定です。
2年以上におよぶコロナ禍により、世の中の状況が急速に変化しています。この変化を前向きに捉え、和歌山圏域の発展に貢献していきたいたいと考えております。皆様のご協力をお願いいたします。
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b) アントレプレナーシップデザインセンター(仮称)設置準備室が設置されました。 室長/特任准教授 田代優秋
令和4年1月に産学連携イノベーションセンターに「アントレプレナーシップデザインセンター(仮称)設置準備室」が設置されたこと、ご存知でしょうか。
そもそも「アントレプレナー(Entrepreneur)」とはフランス語で「仲介人」や「貿易商」を表す言葉でしたが、今日では「新しく事業を立ち上げる人、起業家」という意味で使われます。では、私たちは「アントレプレナーシップデザイン」をどう考えているか。法人設立や事業化支援を第一義的には考えていません。本学経済学部の前身である和歌山高等商業学校の初代校長岡本一郎は「商人たるに先立ちて先ず人となれ」と述べ、これは今でも私たちの基本方針です。つまり、「まずはやってみる」「どうすればうまくいくだろうか」という思考力や行動力をアントレプレナーシップと考え、こうした人材をどうすれば育み、社会に送り出せるかをデザインすることが目的の機関といえます。
主な対象は学生ですが、加えて卒業生、高校生、地域の事業者、行政機関、NPOなどにも場を開く、オープンエデュケーションを基本方針としています。和歌山大学は2049年に創立100年を迎えます。この時代には間違いなく今とは違った想像もしていない社会になっているでしょう。その担い手としてアントレプレナーシップ人材は欠かせません。このためには、大学はこれまでの大学の常識にとどまらず、地域全体のアントレプレナーシップ人材の育成拠点としての役割を果たしたいと考えています。「Think Outside the box(常識にとらわれない人と社会)」が私たちの原点といえます。最後に、私は4月1日に設置準備室長を拝命しました田代優秋です。どうぞよろしくお願いします。
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c) 和歌山ロボットテクノロジー研究会(研究会代表:システム工学部中嶋秀朗教授)の会員を募集しています
网易体育蔓延に伴い、ロボットを自動化設備の導入が加速してるといわれています。しかし、和歌山県内の事業者での自動化設備の導入は、他地域と比較すると、高いとは言えません。また、情報技術(IT)の進展に伴い、便利な「もの」を使う側ではなく、便利な「もの」をつくる/提供する側の産業の成長が見込まれます。
本研究会では、新たなロボットSIer の醸成と新たな課題の発掘を目的として、ロボット技術に関連した講演会?実演会?見学会等を開催する予定です。
詳細はコチラをご覧ください。
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d) 【システム工学部】土橋宏規講師の研究成果が日刊工業新聞(2022年4月5日付)に掲載されました
システム工学部の土橋宏規講師と西村和樹さん(2021年度にシステム工学研究科博士前期課程を修了)は、形状が不確定でロボットにとって扱いにくいタイミングベルト(動力伝達に使用される工業部品)を、カメラなどのセンサーを使わずに単一のシンプルなロボットハンド(平行グリッパ)で組み付けることができる作業戦略を開発しました。
詳細はコチラをご覧ください。
2. 研究紹介
システム工学部 宇野和行准教授「大気圧ミストCDV法による酸化物半導体や硫化物半導体の合成と成膜」
真空下で固体やガス原料を用いて行われることがほとんどであった半導体材料の合成や成膜を、原料水溶液を超音波振動子でドライミスト化してガスのように扱うミストCVD法で、大気圧下で多結晶や単結晶薄膜の作成を行っています。エネルギーの損失が非常に小さく、次世代材料と目される酸化ガリウムでは、真空を用いた成膜法では作成困難なアルファ型酸化ガリウム薄膜の作成に成功しており、社会や生活を改善するためのデバイスの実現を目指しています。
詳細はコチラをご覧ください。
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3.和大産連センター活動カレンダー
産学連携イノベーションセンターの最近の活動と活動予定を掲載しています。
詳細はコチラをご覧ください。
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4.技術相談受付けています。
技術相談をお寄せください。和歌山大学 産学連携イノベーションセンターでは積極的に企業の皆様からの技術相談に対応いたします。「お問い合わせ」申込フォームよりご連絡下さい。
和歌山大学で対応が難しい場合はMOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)の産学連携機関に登録している35の大学?高専と連携して、対応可能な研究者をご紹介します。近隣の府県の研究機関(公設試)でも技術相談を受け付けています。研究的開発的要素のあるものは大学に向いていますが、単なる測定などは、むしろ公設試が適しています。その様な事案については公設試を紹介して問題解決に当たります。
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5. 編集後記
今年は寒い冬で栄谷の山の上も寒風が吹き荒れていました。それでも、4月も半ばとなり、めっきり暖かくなってきました。大学構内の桜も散ってしまい、つつじの花がちらほら咲き始めています。学内でも新入生へのクラブ勧誘が活発で、大型連休も控え出かけるのによい季節となり、家族以外と接する機会が増えていますが、死亡の発表も続いているコロナ対策はしっかりしておきたいものです。(小畑)
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連絡先 国立大学法人 和歌山大学 産学連携イノベーションセンター URA室
liaison@ml.wakayama-u.ac.jp? TEL 073-457-7564
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編集 国立大学法人 和歌山大学 産学連携イノベーションセンター
コーディネーターグループ 小畑、米田、野原
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