11/16(金)13時10分~開催!Dark Tourism: A route to peace and reconciliation?
公開日 2018年10月17日
国連の掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に観光を通じて貢献していく――
和歌山大学国際観光学研究センター(CTR)は、健全で持続可能な社会の発展に寄与するというミッションの下、観光学研究を推進しています。2018年度は「観光とSDGs」を年間テーマとして、さまざまなセミナーを開催しています。
第6回目は、本学特別主幹教授、CTR副センター長でイギリス?セントラルランカシャー大学教授であるリチャード?シャープリー教授を講師に、当該分野の権威としての見地から、日本でも注目の高まっているダークツーリズムの可能性と課題について理論と事例を交えお話しいただきます。
事前の参加申し込みや参加費は不要です。
観光開発にご関心をお持ちの皆様、国際関係や国際貢献にご関心をお持ちの皆様など、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
*セミナーは、英語で行われます
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テーマ
CTR Seminar Series 2018 - Tourism and SDGs - Vol.6
「Dark Tourism: A route to peace and reconciliation?」
概要
現在、世界ではなお約20もの戦闘が続いており、年間1,000人以上が犠牲となっているなど、政情不安はさらに多くの地域に広がっています。SDGs16番は「平和と公正をすべての人に」を目標に掲げていますが、ナショナリズムや右翼政治の台頭によって達成への道のりが遠のいており、多くの国々で暴力や不平等により治安が悪化しています。この世界情勢を受け、ダークツーリズムは争いの和解と平和を進める手段、つまり、過去の惨事を咀嚼し、適切な解釈を行うことを通じて互いの理解を深め、より持続可能な平和の礎を築くことにつながると期待されています。
しかし本セミナーでは、この考えに疑問を呈します。どのように/なぜダークツーリズムは和解の役割を担い得るのか議論します。その上で、その働きを損ねる、あるいは「真実」を歪め、関係者の意見の「不一致」につながる可能性のある課題についても考えます。そしてルワンダの事例から、その難しさの一方で、ダークツーリズムを通じた和解と平和への「種まき」の可能性があることを指摘していきます。
Currently there are almost twenty armed conflicts around the world that are resulting in more than 1,000 deaths per year, whilst political instability and conflict is evident in many other areas. At the same time, the goal of international peace and justice is being threatened more generally by an increasing incidence of nationalism and right-wing politics whilst, within nations, violent crime and inequality threatens the stability of many nations.
Within this broad context, dark tourism has been suggested as a means of promoting peace and reconciliation following past conflicts. In other words, through the appropriate interpretation and commemoration of past events at ‘dark’ sites, it is claimed that dark tourism may contribute to understanding and reconciliation between those previously involved in or affected by conflict, thereby establishing a foundation for a more sustainable peace.
The purpose of this seminar is to question this claim. More specifically, it first discusses how / why dark tourism might play a reconciliation role before going on to consider the issues that might prevent this or distort the ‘truth’, thereby resulting in ‘dissonance’ between those involved. Drawing on the case study of Rwanda, it then goes to demonstrate that, although significant challenges exist, the potential exists to ‘sow the seeds’ of reconciliation and peace through dark tourism.
日時
2018年11月16日(金)13時10分~14時40分
会場
和歌山大学 国際観光学研究センター会議室 [西1号館 107会議室]
(〒640-8510 和歌山市栄谷930)
講師
Prof. Richard Sharpley
(国際観光学研究センター副センター長、和歌山大学特別主幹教授、CTR Tourism & Development ユニットリーダー / セントラル?ランカシャー大学教授)
主催
和歌山大学 国際観光学研究センター
お問い合わせ先
和歌山大学 国際観光学研究センター
TEL:073-457-7025
E-mail: * お問い合わせ ページへ移動します。