Research, Lifelong Sport, and Travel: Sustainable Sport Tourism in the Prefecture of Okinawa
公開日 2019年04月25日
国際観光学研究センター(CTR)研究員であるTom Hinch本学特別主幹教授(University of Alberta)と伊藤央二 准教授(観光学部)の特別寄稿が学術誌「生涯スポーツ学研究」に掲載されました。本研究プロジェクトは、2018年度のCTR研究支援プログラムで助成を受け、日本生涯スポーツ学会第20会大会で行われたHinch教授による基調講演を基として本論文が寄稿されました。
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論文タイトル
Research, Lifelong Sport, and Travel: Sustainable Sport Tourism in the Prefecture of Okinawa
研究,生涯スポーツ,旅行:沖縄県における持続可能なスポーツツーリズム
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著者
トム?ヒンチ(アルバータ大学 運動,スポーツ,レクリエーション学部、和歌山大学 国際観光学研究センター)
伊藤 央二(和歌山大学 観光学部)
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書誌事項
生涯スポーツ学研究
2018年 15 巻 2 号 p. 1-13
※日本生涯スポーツ学会 https://jsls.jp/
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要旨
ラグビーワールドカップ2019,東京2020オリンピック?パラリンピック競技大会,ワールドマスターズゲームズ関西2021の開催を控え,国内ではスポーツツーリズムが脚光を浴びている.しかしながら,スポーツツーリズムはメガイベントのみに限るものではない.スポーツツーリズムはメガイベントとは異なる規模や種類のスポーツの文脈でも見受けられ,大都市圏外での持続可能な地域発展の手段になる可能性を秘めている.本研究では沖縄の現状を考察しながら,持続可能な地域発展の手段としてのスポーツツーリズムの活用について探索する.最初に,スポーツツーリズムの概要を真正性といった利点と生涯を通したスポーツツーリズムの変化に対する理解不足といった欠点から論じる.次に,スポーツツーリズムを持続可能な地域発展の手段として活用する事例として,「スポーツアイランド沖縄」という観光キャンペーンを実施している沖縄県を取り上げる.本研究では,半構造化インタビューをスポーツコミッション沖縄(SCO),沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB),沖縄空手会館(OKK)の担当者に実施するとともに,各組織のホームページのレビューを行った.調査結果から,スポーツツーリズムの発展に関する戦略は,沖縄の持続可能な地域発展に繋がっていることが示唆された.本研究結果から示唆された沖縄県への提言として,(a)スポーツ経歴の異なるライフステージをターゲットとした意識的なポートフォリオの作成,(b)SCO,OCVB,OKKの組織間を超えたマーケティングや開発努力の調整,(c)プロスポーツ春季キャンプ等の際に指摘される地域スポーツ資源の飽和状態の解決に向けた戦略開発,の3点が挙げられる.
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キーワード
生涯スポーツ,沖縄,スポーツツーリズム,持続可能な開発目標