和歌祭定期公演について
公開日 2020年11月13日
11月15日(日)よりキーノ和歌山2階「センターテラス」にて、和歌祭定期公演を行います。
和歌祭は、1622年(元和8)に創始された紀州東照宮の祭礼です。初代紀州藩主徳川頼宣は父徳川家康が没した時、家康が隠居していた駿府の藩主であったこともあり、紀伊国入国後すぐに点台座主天海を招き、天躍寺(のちの雲葢院)と和歌浦東照宮(現紀州東照宮)を送検します。そこで画締められた祭礼が和歌祭でした。それ以後、江戸時代を通して御三家?紀州藩の「藩祭」として盛大に行われていました。
和歌祭の存続が危ぶまれた時期は、1665年(寛文5)の家康五十回忌終了後と、明治維新後の1871年(明治元)の神仏分離令、そして太平洋戦争です。それらの危機では和歌祭自体が中断したり、多くの芸能が失われることもありました。和歌祭は、こうした多くの危機を乗り越えてきた歴史があります。
平成に入ってからは「和歌祭は和歌浦で」を合言葉に、和歌祭保存会青年部(現和歌祭実行委員会)が中心となって、御船歌や餅搗踊囃子方の復興、さらには和歌山大学留学生による唐人の復興があり、2022年(令和4)に迎える和歌祭四百年祭式年大祭に向けて、盛り上がりを見せています。
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2020年11月15日(日)14時~
摺鉦?太鼓
摺鉦?太鼓は、神興の渡御行列を囃す和歌祭を象徴する鉦と太鼓による囃子で、代々旧和歌村(現和歌浦)の
? ?下部によって継承されている。
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薙刀振
薙刀振、元和8年(1622)の和歌祭葬式より城下町の人びとによって継承されてきた芸能で、加太えび祭など
? ?にも影響を与えている。江戸時代中期以降の和歌祭の長刀には柄部の両端に房がつけられ、技芸化が進み、現
? ?在では「前回し」を基本として「肩回し」、「うぐいす谷渡り」といった10を超える技を組み合わせた連続技
? ?が行われている。この薙刀振は、現在の和歌祭で最も修練を必要とする芸能となっている。
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2020年12月13日(日)14時~ 御船歌
御船歌
? ?御船歌は、紀州藩御船手方の半紙が舟をこぐ際に歌っていたもので、江戸時代の和歌祭では海上に出された関
? ?船と渡御行列唐船で歌われていた。現在の御船歌は、平成22年(2010)に復興されたもので、「長唄」「端
? ?唄」「せり唄」「やれ節」の四種が歌われている。
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2021年1月10日(日)14時~
餅つき踊り
餅搗き踊りは、元和8年(1622)の和歌祭の創始から出されていた練り物であったが、寛文5年(1655)の練
? ?り物縮小令で翌年からは出されなくなった。しかし、寛政12年(1800)に『紀伊国名所図会』の編述者であ
? ?る高市志友が、団扇太鼓を加えて再興している。明治時代以降和歌浦に株が移され、株主の家では代々世襲
? ?されており、なかでも華やかな餅手合は、渡御行列を華やかに彩っている。
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主催
南海電気鉄道株式会社 和歌山大学紀伊半島価値共創基幹Kii-Plus
協賛
和歌祭保存会
監修
和歌山大学紀州経済史文化史研究所 吉村旭輝特任准教授
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