10月のワダイノカフェ「秋の夜長に、映画を楽しむ」
公開日 2019年11月29日
2019年10月30日(水)、和歌山市駅近くのカフェ?ベルファン(和歌山市杉ノ馬場1丁目44)でワダイノカフェ2019 vol.3を開催しました。
今回は、和歌山大学理事?副学長の永井邦彦さんに、秋の夜長に楽しみたい映画についてお話を伺いました。
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秋の夜長に、映画を楽しむ-映画技術の進歩、映画の誕生から現在まで-
映画は、サイレント映画から声のある映画になっていきます。しかし、そのような声のある映画よりもサイレント映画の方が実はインターナショナルなのだそう。
というのも、言語は世界共通ではなく、字幕や吹替などが必要となりますが、身体の表現だけは共通で通じるものであるためだからです。
サイレント映画から声もある映画に代わっていくにあたり、俳優さんに求められるものも変わっていったのだそうです。
声も映画の一部となったことで、美人であっても声の綺麗でない人は淘汰されていったそうです。
続いて、映画を「見る」ということについて話してくれました。
ある映画で監督が画面にした仕掛けに気付くかという実験を大学の学生に対して行ったそうですが、多くの学生が気付かなかったそうです。
仕掛けに気付いた学生は留学生など英語ができる人で、多くの人は、字幕を読むのに力を注ぎ、画面全体に対する注意が散漫になるそうです。
映画を見るとは映画を読むということで、見たものを読み取れないといけない。映画の楽しみはそこにあると先生のお言葉です。
黒澤明監督の映画を例に出しながら、色の使い方など、技術に関する話もしてくださいました。
映画の歴史や技術についての話を聞いたあとは、ここ和歌山を舞台にした映画を紹介してくれました。
その映画ではなんと、創立したての和歌山大学も写っているそうです。
他にも永井先生がラストに衝撃を受けた映画など、オススメの映画をたくさん紹介していただきました。
最後に参加者から質問があり、それに答えられて終わりました。参加者からは、「次の映画をみるのが楽しみになりました」「とても分かりやすく楽しいお話でした」「たくさんの映画を紹介していただいたので、また見てみようと思いました」などの感想をいただき、とても満足された様子でした。