世界農業遺産オンラインカフェに参加して
氏名:山下 千春
オンラインカフェを通して、様々な新しい知識を身に付けることができた。このような貴重な機会を設けてくださったことを、とてもありがたく思っている。特に、私にとって印象的だった内容は、第4回の紀州備長炭についての話と、第5回の養蜂についての話である。私は和歌山県出身ということもあり、小学生のころから梅についての授業を受ける機会などはよくあった。しかし、世界農業遺産認定地域であるみなべ町の、梅、紀州備長炭、養蜂の関りについて学ぶ機会はなかった。このクリエに参加して以降、自分自身でそれらの関りについて調べて学んだが、実際に、それらに専門的に取り組んでいる方々の話を聞く機会は、このオンラインカフェが初めてだった。インターネットで検索すると閲覧できる内容よりも、やはり興味深く、わかりやすかったのでとても勉強になった。特に、紀州備長炭については、コロナ禍ゆえにオンラインでの見学になってしまったが、オンラインとはいえ、見学させていただけたことがとてもありがたかった。ぜひ、社会が落ち着いた時には、実際に現地へ行き、熱さや香りなども体験させていただきたいと、より感じた。また、備長炭は土佐や日向など、日本全国の特定の地域で製造されているが、その製法は地域によって様々であることを知り、紀州備長炭の製法を後世に残していきたいという思いがより強まった。一方で、世界農業遺産は変化を受け入れていくものであり、紀州備長炭の製法もより効率的なものへと変化していることがわかった。後継者不足が懸念されているということで、後継者不足への対策も活動の中で取り入れることが出来たらなあと思った。
また、第6回では、今後、私たちが活動していく中で生かせる話をたくさん聞くことができた。特に、西谷先生がおっしゃっていた、掛け合わせることの重要性についての話が印象的だった。私たちは、クリエのメンバーでミーティングをしたとき、活動の目的について、「みなべ町の梅システムの素晴らしさを、みなべ町の小中学生に伝承するだけでなく、和歌山大学の学生にも知ってもらいたい」という意見が出た。西谷先生の「掛け合わせ」についてのお話を聞き、学生に、単に梅システムの素晴らしさを伝えようとするのではなく、他のものも掛け合わせることが大切であると感じた。そうすることで、より多くの人に興味を持ってもらい、効果的に伝えることができるのではないかと考える。今後、活動を通して、どのような方法が良いのかということを探していきたいと思った。
オンラインカフェを通して、ひなたぽっとの活動を受け継いでいき、地域との交流も続けていくためにも、来年度はまず部員を獲得したいという意識が強まった。何よりも、未だ現地研修は一度しか行えていないものの、オンラインカフェにより、コロナ禍でも活動を続けられたことを非常に嬉しく思っている。来年度は、このオンラインカフェでの勉強によって得られた知識を生かし、より地域の方々や中高生との交流を深めながら活動していきたい。