実験化学と理論化学を融合させた新規な超原子価化合物やπ電子系化合物の設計?開発
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有機合成実験室にて -
コンピュータによる理論計算:実験と理論の融合を目指して -
イタリアの国際学会でポスター賞を受賞した学生と仲間たち
有機化学の新しい研究スタイルとして、実験と理論を融合させようとしています。まず実験に先立ち、計算化学により結果予測を行い、その結果をもとに実際に実験する「計算先導」という手法の確立を目指しています。研究対象となるのは弱い相互作用です。化学結合等の強い相互作用は化合物の骨格形成に大きな役割を果たします。一方非結合相互作用等に代表される弱い相互作用は、生化学、有機化学、材料化学等、様々な分野において重要な役割を果たす相互作用です。これらの相互作用は分子の微細構造を決定し、物質に高い機能を発現させると期待されています。また有機ヘテロ原子化合物を分子間相互作用を含む種々の化学結合で高次に連結することによって、ナノスケールの有機ナノ構造体を構築し、その特異な高機能を開発しています。