華井 英樹 さん
勤務先 |
パナソニック環境エンジニアリング株式会社 環境プラントEBU 北陸グループ 設計セクション |
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Q. | 現在の勤務先の業種と業務内容の種類を教えてください. |
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A. |
業種:設計、メンテナンス 業務内容:水処理設備のメンテナンス、環境負荷削減に向けた設備改善提案 |
Q. | 現在携わっている仕事内容について教えてください. |
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A. |
半導体工場や液晶工場において、生産設備や処理設備のメンテナンスや改善提案を行っています。超純水製造設備や薬液供給設備、排水処理設備、排ガス処理設備など、お客様の工場が24時間365日安全?安定稼動し、かつ環境保全にも貢献出来るよう業務を推進しています。 その中で私は主に純水設備を担当しており、井戸水から超純水を製造する設備の管理に携わっています。半導体や液晶の生産に使用する水は、微粒子やイオン成分を極限まで除去(=超純水)しなければなりません。これらが微量でも残っていた場合、不純物として製品の品質に影響を及ぼす可能性があるため、お客様から要求される水質?水量を安定供給出来るよう、日々管理を行っています。 また、今後更なる環境負荷低減や省エネの追及が必要になると考えており、排水の再利用や薬液等の資源循環を提案?推進し続けることで、お客様そして地球環境に貢献していきたいと思います。 |
Q. | 授業や卒業研究など,大学(大学院含む)で学んだことが,今の仕事にどのように活かされているか教えてください. |
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A. |
大学?大学院では、水環境科学や水理学、生活環境システム、生態学など、環境についての基礎を広く学ぶことが出来ました。現在勤めている会社は、地球環境と生活環境への貢献を軸に空気?水?土壌?エネルギーといった複数の事業を展開しており、それぞれを理解する際、学生時代に幅広く学んだ経験が役立っていると感じます。 また、仕事をする上では、最終的な目標を設定した上で何をすべきかとの課題を抽出し、その解決のための検討?実践を繰り返すといったサイクルが重要になるのですが、卒業研究の時の取り組み方に似ていると感じるところが多くあります。 例えば、調査→設計→施工→検査→試運転(評価)→メンテナンスといったシステムや設備が完成するまでの工程は、研究における仮設を立て検証?評価するといった進め方と同じですし、お客様に進捗や結果を報告する手順は論文作成?発表と似ています。 研究によって得られた知識はもちろん、目標に対する具体的な取り組みを経験出来たことが現在の仕事に役立っていると考えています。 |
Q. | これまで関わってきた仕事の中で,印象に残ったもの,例えば達成感の得られた仕事や悔いの残った仕事,などについて教えてください. |
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A. |
工場全体の生産が止まるお客様のピンチに対して、社員一丸となり生産開始に向けた設備の復旧活動を行った結果、お客様から感謝の言葉を頂きました。仕事をしている上でお客様に喜んで頂くことは何より大切なことですので、この仕事をしていて良かったと思いました。 |
Q. | 現在の勤務先に就職して,大学時代にやっておいたらよかったと思うことは何でしょうか. |
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A. |
水処理に携わる仕事をしていると、意外と化学に触れる機会が多くあり、もっと踏み込んだ勉強をしていれば良かったと後悔することがあります。 また、業務に携わるようになり、まとまった時間を作ることが難しいため学生の内にもっと海外旅行など色々な経験をすれば良かったなと思います。 |
Q. | 現在環境システム学科で学んでいる後輩やこれから環境システム学科を受験しようと思っている高校生に向けてアドバイスをお願いします. |
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A. |
現在、環境保全や負荷低減?削減は地球規模での課題となっています。そしてこれらの課題は一括で解決出来るものでは無く、色んな要因や事情が関係しているため、広い知識や視野を持って取り組むことが大切です。 環境システム学科では、環境に関する様々な分野の知識を習得することが出来ます。大学を通じ、自然や人の本質的な理解やその結びつきについて学ぶ中で多くの知識や経験を得て、社会で活躍する礎となって頂ければと思います。 |
※2013年6月28日現在の調査に基づいて記載しています。